こんな忍者が、たくさん園内にいます。

刀と手裏剣を持ち、園内でいろいろな術を使っています。

正体を隠した忍び装束。

そんな忍者ブームのわけはというと…

１１月に入って、年中の部屋に届いた一通の手紙。
封を開けて見てみると、「お前たちは、何者だ！」だの、
「手裏剣をねらった所に投げられないと、忍者ではない」だの、
「自分は、『村積悪忍軍』だ」だのという言葉が。
そして、「鳥の鳴く日にまた巻物を届ける」と。

それは、忍者からの手紙（巻物）だったのです。

翌日から、手裏剣を作り、投げる修行を開始。
先生にこっそり近づき、素早く投げたり、忍者の表示にねらって投げたり、どんどん腕が上がってきました。
同時に壁の術、分身の術など、忍者の修行が始まりました。

隠れ身の術！

そしてある日、鳥のよく鳴く日。
朝から「巻物」探しで大騒ぎでした。
部屋中を探してもなく、幼稚園中を探してもありません。
ある子の発案で「山じゃない？」と山を探してみる事に。
すると、山に巻物があったのです。

そこには『なかなかやるな』との言葉がありました。

そんな修行に明け暮れる、ある日。
朝、登園してくると、壁に飾ってあった誕生日表の忍者が、全て無くなっていたのです。
なんでだろう？と不思議がるこどもたち。

みんなで集まって「おはようございます」のご挨拶をしたあとの時間です。

突然、部屋のドアが開き、本物の忍者が現れて、巻物を投げ込んだのです。
こどもたちは、かなり驚きました。

巻物を読むと、忍者が、お部屋の誕生日表を盗み、山に隠したようです。
「見つけないと、忍者の手裏剣で刺されちゃう」
「怖いけど、行ったほうがいい。 お誕生日ができなくなっちゃうから」
「頑張っていくしかない」
という子もいれば、
「怖いから絶対に行きたくない。部屋で待ってる」
という子も。
こどもたちは、真剣に、素直な気持ちをいっぱい出していました。

園庭には、忍者が投げていったと思われる、金属製の本物の手裏剣が。
危ないので、園長先生に持っててもらいます。

そして話し合った結果、みんなで力を合わせて探しにいく事に。

写真は、「怖い」という子に「こうやって守る！」と話しているところです。

みんなで、幼稚園の裏山の斜面を登り、怖い子は手をつなぎ、協力して冒険したのです。

そして、無事、山の中、祠のところで、忍者の誕生日表を見つけることができました！
緊張が解けたのと、うれしいのとで、どの子の顔も、にこにこでした。

ちゃんと全員分の誕生日表があるか、確認しています。
出かけるまで、長い時間をかけてみんなで話をしたからこその喜びと、達成感でした。

翌日には、夜の間に園長のところに忍者がもってきたという、本物の忍者刀を実際に触りました。
図鑑の通り、刀が反らずにまっすぐで、柄は四角く、鞘の先端がとがっています。
「本物だ！」「重い！」
本物を感じました。

より、忍者になりきったこどもたち。
巻物も先生に書いてもらい、自分たちのところに現れた忍者のように、職員室に届けにきました。

こうやって、怖がりながら、憧れながら、真似して、イメージして、遊んでいます。

そして、次、4通目の巻物には、
「秘密の修行場で修行をしたら、一人前の忍者になれる」
と書いてありました。

やっぱり、ちょっと怖いけど、もっと強くなりたい、
強い忍者になりたいと、行く気満々の子どもたち。
「忍者の修行場は、山の中にある！」
話し合って、26日の園外保育のときに、修行場に行くことになりました。

さあ、4連休のあとの忍者修行。
ご参加の保護者の方も、お楽しみに！